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第一章
名古屋 → バンコク → デリー 「真夜中のデリー到着 初めてのインド、苦難の連続」 |
| ■ デリー到着 意外と緊張感は無かった。 初めての海外一人旅、しかもインド。しかもしかも、日本人の3人に2人は連れ去られると悪名高いデリー空港の深夜着。 どうしてインドに行こうと思ったのだろうか? 自分でもよく覚えてはいない。 なぜだか、いつの間にかインドという ”未知なる” 国に強烈に引きつけられていた。 思えばこの半年間、インド旅行のことばかり考えて暮らしてきた。 友達を手当たり次第に誘ってみたが、誰も一緒に行ってくれそうにない。 理由は「危ない」から。 大学の勉強もかなり気になっていた。 親にも反対された。 しかし、強引に来てしまった。 そんな感じの”インド一人旅”の始まり。 インド人ばっかりの飛行機内。 「もっと日本人旅行者とか多いと思ったのに…」話が違うよ。 ますます孤独感が強まる。 隣のインド人のおじさんが話しかけてくれたが、さっぱり何をいっているのか解らず。 英会話にはちょっとだけは自信があったのに…インド英語のクセがここまで強いとは。 不安要素がまた一つ増える。 特に何事もなく、バンコクから5時間で、我がタイ国際航空機はデリーの空港に到着。 インド人客はわらわらと降りて行った。 「ここがインドかぁ」、とはいえ周りは真っ暗、さっぱり何も見えない。 ボロっちい空港内で入国審査。 トロい入国審査官にジロジロ見られてやっと入国、バッゲージクレームへ。 しかし、いつまで待っても荷物が出てこない。 どうなってんだよ! とうとう他の乗客はみんな自分の荷物を探し当てて行ってしまった。 コンベヤも止まった。 最悪。 いきなりコレかい…。 必死で辺りを探したら、隅っこにポツンと置いてある自分のバックパックを見つける「助かった…」。 ホッとしている間もなく、T/Cを両替しようとしたらなぜだか突き返される。 銀行を変えてなんとかUS100$をインドルピーに両替。 空港でモタモタしてるわけにはいかない、これからデリー市内に出て行かなくてはいけないのだから。 しかし、こんな深夜に危険な街中に飛び出すほど俺もバカではない。 デリーだけは日本からホテルに予約を入れ、空港への送迎を頼んでおいた。 しかし荷物と両替に手間取ってかなりの時間をロスしてしまった。 果たして待っていてくれているだろうか。 出口を探す…いた!。 確かに俺の名前が書かれたボードを持ってるオッサンがいる。 「コレ俺俺」とアピールするとそのオッサンは笑顔で迎えてくれた。 「なかなか来ないから、もう帰ろうとしてたとこだったよ」。 危ない危ない。 とにもかくにもホテルに連れて行ってもらう。 暴走するボロのアンバサダー(インドの国産車)に乗って暗闇の道路を約一時間でホテル到着。 すでに時間は午前1時だった。 ホテルの部屋に案内された。 「こ、これが?!」 ボロの部屋にベッドとシャワールーム。 小学校の林間学習を思い出した。 おかしい、一泊1000Rs(2500円)もするインドではかなり高級なホテルを予約したつもりなのに…これがインドの高級ホテルか?! 確かにエアコンはついてはいるが、かなり年代物だ。 もう考えてもしょうがない。 緊張しっぱなしで疲れていた為、冷たいシャワーを浴びてこ汚いベッドに潜り込んですぐに寝てしまう。 翌日、目覚めるが部屋は真っ暗。 というのもこの部屋、窓がないために外の様子が全く分からない。 持っていた目覚まし時計は午前9時を指していた。 外に出るのが正直怖い。 でもずっと部屋にいるわけにもいかず、気合い一発、といった感じで思い切ってホテルの外に出た。 昨夜は真っ暗で何も解らなかったホテルの前の道は、一般庶民のインド人であふれかえっている。 ムッとする暑さ。 道路は舗装されておらずゴミだらけ。 さすがはインド。道路にはそこらじゅうに牛がいる。 日本で道に牛がいたら大騒ぎだが、ここではそれがとても自然な風景。 牛達は道のど真ん中を行き交う人ともに平然と闊歩する。 よって道は牛の糞だらけ、よく足下を注意して歩かないとすぐに踏んでしまう。 道の両端には、決して綺麗とは言えない雑貨屋風の店が並んでいる。 それもそのはず、ここはインド人の生活の中心地でもあるパハールガンジ、通称メインバザールだ。 それとともにこのメインバザールはニューデリー駅に近いこともあり、旅行者達の集まる安宿街でもある。 しかし思っていたより旅行者は少なく、たまーに見かけるのみ。 とりあえず昼食を食べられそうな場所を探してウロウロ…。 歩いていると、声をかけてくる怪しげなインド人から逃れるのに大変だ。 教科書通り完全無視でやり過ごす。 一人だけ、それほど悪人でもなさそうだったので相手をしてみたが、一通り「どこから来た?」「何処に行くんだ?」「何を探してるんだ?」と聞かれ、レストランの場所を教えてくれて去っていった。 なぜかネパール人に間違えられたが。 声をかけてくる人はみんな悪人だと思っていたが…よくわからん。 一時間ほど周りをうろうろして、入れそうなレストランを見つけて入ってみる。 まだ少し時間が早かったせいか、客はだれも居ない。 インド初の食事はインドの贅沢料理の一つ、タンドリーチキンを選んでみた。 …うまい! 全然食べられる。 夢中で食べた。 インドでの食事に不安を覚えていた為、かなりほっとできた。 「なんだ、インド料理全然OKじゃん!」 その後、列車の予約をするためニューデリー駅へ。 この駅は乗車券予約が外国人専用窓口で出来るために、少し迷っただけで無事にバナーラスまでの切符を予約することができた。 デリーには最初に3日間滞在し、インドを一周してからまた戻ってきて、時間が有ればデリーからタージマハルで有名なアーグラーに行く予定でいた。 そこで、デリー2日目はデリー市内観光をすることにする。 ホテルのツーリストカウンターで、担当者のマリオに相談。 ちなみにマリオは本名ではない。 小太りでひげ面、まさにスーパーマリオに似ていたので俺が勝手にそう呼んでいただけだ。 彼はチェンナイ出身で英語の訛りがかなりひどく、話すのに苦労した。 デリー市内の観光名所など全く知識ゼロだったので、1時間くらい彼に色々教えてもらって次の日の一日ツアーを予約する。 ツアーとはいえ、完全に車を一台チャーターするもの。 600Rs(1500円)とちょっと贅沢かな、とも思ったがマリオの勧めに乗った。 マリオはいろいろ相談に乗ってくれていい人なのだが、ちょっと商売っけが強くて正直参ってしまった。 |