![]() |
第一章
名古屋 → バンコク → デリー 「真夜中のデリー到着 初めてのインド、苦難の連続」 |
| ■ デリー
一日観光と恐怖のエンポリウム デリー2日目、予定より30分早く部屋の電話が鳴る。 もう車が来ているようだ。 早いよ、ホントにもう。 まだ眠かった。 昨夜はホテルでインターネットにハマってしまい2時間もやったあげく、深夜0時近くにホテルのレストランに行って晩飯を食っていたら、酔った白人グループの乱闘に巻き込まれそうになる。 そんなわけでほとんど寝ていなかった。 寝ぼけ顔で外に出ると、待っていた兄ちゃんの車に乗せられて旅行社へ。 なんだかよくわからない説明を聞かされた後、車を乗り換えデリー市内観光へ出発。 運転手はなんだか無愛想なおっちゃんだ。 正直言ってあまり、というかほとんど、デリーの観光地には興味は無かった。 まあ、とりあえず来たんだから行ってみますか、という程度だ。 そもそも、面白そうな有名な所がない。 だいたいヒンズーかイスラムの寺だ。 俺には車からのデリーの街の様子のが断然面白くて興味があった。 相変わらずインド人だらけの庶民の生活の様子や、荷台にインド人をこれでもかというくらい載せて走るトラック、狂気としか思えない交通事情などをみて 「すげー」 と驚いては車の中から写真をバシャバシャ撮っていた。 行く場所は完全に運転手のおっちゃんに任せた。 Red fort(城)、ラージ・ガート(ガンジーが火葬された場所)、インド門、クトゥブミナール、等々…ガイドブックに載っているような有名なところを順々回っていった。 しかし面白さはあるがやはりイマイチ。 そのせいか、どこへ行ってもほとんど外国人観光客は見なかった。 しかし、この一日ツアーで最も記憶に残った事は別にあった。 相変わらず無愛想な運転手に 「次はどこへいくんだ?」 ときくと 「エンポリウムだ」 と答えた。 しかし着いたところは 「ん?店?」 ここで昼飯を食えということか?よく解らないまま店内へ。 ? ここは…土産物屋? 実はそうだった。 後に知ったことだが、エンポリウムというのは正確には州物産店、つまり高級特産品の総称だ。 置いてあるのはインドの物価では考えられないような高価な物ばかりだ。 そんな事とはつゆ知らず。 なぜ自分がここに連れてこられたのかも知らぬまま、奥の方へと案内される。 なんだか頼みもしないのに商品の布を次々に取り出しては説明を始めた。 試しに値段を聞いてみたら、日本並みの高い値段だ。 しかし、もうペースは完全に説明するオヤジのペース。 ひたすら説明されて疲れた俺は、一番小さくて安い布を一枚値切りに値切って買い、その店を"脱出"した。 その後、運転手のおっちゃんには厳しく注意したが 「お前のためだ」といってまったくゆずらない。 結局、あまりのしつこさで最後にも一件寄らされてしまった。 しかし今度は何も買うまい、と心に決めていた。 だいたい、これから一ヶ月以上もインドを回らなくてはいけないのに、なんで土産をもう買わにゃいかんのだ? こうなったら意地でも何も買うまいと心に決める。 これがまた、店の造りがよくできてる。 入り口は小さく、店内には小部屋がたくさんあり、それぞれは通路一本だけで通じている。 もちろん通されるのは一番奥の部屋。 つまり、外に出るためには全ての部屋を通って出なくてはいけないという仕組み。 各部屋には番人が居て、それぞれなかなか外には出してくれない。 もう 「買うまで出さない」 という雰囲気が出来上がっているのだ。 おそろしや。 さすがに次のエンポリウムでは買い物はせず、何を出されても 「いらない」「興味ない」 の一点張りで粘ってなんとか脱出できた。 後から知ったが、旅行会社と店が完全に提携していて、客を連れてくる代わりにかなりのマージンを払っているのだそうだ。 それで旅行社は店に連れて行こうと必死になるという仕組みらしい。 |