幹事クリタのコーカイ日誌2006

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2月8日 ● 秋篠宮妃懐妊と皇室典範改正。

 秋篠宮妃が第3子を懐妊したというニュースには驚きました。さすがに39才ともなるともう可能性は薄いだろうと思っていましたし、だからこそ皇室典範改正の動きが急激に大きくなったわけですから、この懐妊で急に風向きが変わることになると思います。

 秋篠宮妃懐妊というのは国民的には慶事でしょうが、小泉首相は複雑な心境だと思います。拙速の非難を与野党から受けながらも、今の通常国会中に皇室典範改正を目指していた小泉の狙いは、政権末期になった自らの求心力を維持するためだろうと思います。

 道路や郵政など常に対立軸を作って政局を揺さぶりつつ政権を維持してきた小泉も、さすがに構造強度偽装、米国産輸入牛肉やライブドア、防衛施設庁談合などいくつもの失策が重なって苦しい状況です。そこで国民的に関心が高い皇室典範改正をテーマに掲げれば、最後まで小泉は政局の中心にいられるだろうと踏んで皇室典範改正を「政局化」したのだろうと思います。

 ところが今の通常国会はせいぜい夏まで、小泉の任期は9月まで。秋篠宮妃の出産は10月です。国民感情としては、生まれてくる子どもが男か女かを見届けるまでは皇室典範改正は「ちょっと待った」状態になります。すなわち秋篠宮妃懐妊で小泉政権は「死に体」になる可能性が出てきたのです。

 もっとも、生まれてくる子どもが男の子だったとしても、それは結局少し問題が先延ばしされるだけで、いつかまた同じ危機が訪れることには変わりありません。このままその男の子が後を継いだとしても、その次にまた男の子が確実に生まれる保証はないからです。だったら小泉の思惑はともかく、今のうちにきちんと議論して後顧の憂いがないように皇室典範を改正しておこうと考えるのも決して無茶な発想ではないと思います。天皇制を維持していきたいのなら遅かれ早かれ女系天皇を認めざるを得ないでしょう。

 ただそれほど遠くない将来に、天皇制自体に限界がくると僕は考えています。何回も書いていますが、いつまでも血統だけで人間を差別することはできません。天皇制は皇族の基本的人権を無視していますし、「民主主義」なのに「君主」がいるのも奇妙な話です。もしいつか滅びる制度であるのなら、確かに過去に例のない女系天皇など無理に認めずとも、このまま自然に絶えていくのを待った方がいいのかもと思います。


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