幹事クリタのコーカイ日誌2016

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8月19日 ● ラーメン屋は戦場だった。

 会社の隣のデスクに座っている女性Nちゃんはアラサーの美女、なのだが既婚、なのは良いとして、食べることが大好き。僕と話すことと言えばほぼ90%が美味しいお店の話です。他に興味はないの?と思わず聞いてしまうのですが「ありません」と潔い返事が戻ってきます。食い意地が張っているくせにスレンダーな体型を維持することにも並々ならぬ情熱を注いでいるので、僕から見るとかなり偏った食生活を送っています。

 で、僕も食べることは大好きだし、隣席なのでちょくちょく一緒にランチにも行くのですが、彼女が突然「台湾まぜそばが食べたい」と言いだして、会社の近くのラーメン屋を検索して「クリタさん、ここに行きましょう!」と決められました。彼女とランチに行く時は大抵彼女が食べたいものを思いついて、店を検索して連れて行かれるというのがいつものパターンです。まあ僕は美味しいならOKなので黙ってついていくことにしています。

 ところが一緒に行ったそのラーメン屋、店内に入って食券を買ってカウンター席に座ったら、なんだか妙に暑いのです。最初はラーメン屋だから仕方ないのかなと思いましたが、若い元気な店員が「すいません、エアコン壊れてて」と明るく言うのです。いやいや、真夏で外気温が35℃なのにエアコン壊れてるって、と思ったのですが、店員は気にしている風もありませんし、常連とおぼしき客たちも普通にしています。どうやらずっとエアコンは壊れている模様です。

 その様子を見て「そういうものなのか」と諦めたのですが、座っているだけでもムシムシと暑くて汗が出ます。そして僕が頼んだのは台湾まぜそばではなく、大好きな担担麺、それも辛口。これは失敗したぞと思っていたら担担麺登場。もう覚悟を決めて食べるしかありません。いつもならNちゃんと談笑しながら楽しく食事をする僕ですが、今日だけはそんな余裕はありません。熱い担担麺を一口啜るたびに汗が吹き出します。しかも細麺でかなり量も多く、スープもからみまくっていて、なかなか食べ進めることができません。

 苦戦している間に、カプサイシンがどんどん効果を発揮してきて、体の中からも火がついたように熱が発生してきました。体の外と中から強烈な熱攻撃です。もう発汗量は半端じゃありません。小さなハンドタオルではとても汗を拭き切れず、途中からは完全に汗のことは諦めました。とにかくどれだけ汗を流そうとも、このラーメンを食べきることに専念します。首から背中、腰へと汗が滴り落ちているのを自分でも感じていますが、もうどうしようもありません。こんなに汗をかくのは冷房の効いていない蒸し暑いサウナ状態の屋内コートでテニスをしている時だけです。

 戦場と化したラーメン屋で言葉も出さずに戦い、ようやく完全に担担麺を制圧した時には、とんでもない量の汗が服へと移動していました。シャツの背中はビシャビシャで絞れるほどです。多大な犠牲を払って辛うじて何とか勝利した気分です。酷暑の店外に出たら、店内よりも涼しく感じるくらいでした。ちなみに味はよくわかりません。あまりの暑さに味わっている余裕がありませんでしたから。多分美味しかったとは思います。しかし確認したくても、秋になるまであの戦場には近づかないことをNちゃんと誓ったので当分難しいです。


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