幹事クリタのコーカイ日誌2007

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8月15日 ● 高校野球と紅白歌合戦は昭和の遺物か。

 お盆と言えば高校野球。故郷に帰省する時期に行われる夏の甲子園こそ、日本人の原風景である、なんて、わかったようなことを書くのも気がひけるのですが、とにかくお盆休みと高校野球というのは長い間セットにされていたと思います。

 お盆休みの会社に来ていると、テレビは必ず高校野球を映していたし、喫茶店に入っても高校野球。あちらこちらでトトカルチョをしているサラリーマンがいて、自分の故郷の学校を力を入れて応援している人がいました。

 ところが昨今の高校野球に対する注目率はかなり下がっているような気がしませんか?去年こそ突如巻き起こった「ハンカチ王子」ブームで盛り上がりましたが、昭和時代に比べて近年の高校野球はかつてほど人々を熱中させているようには思えません。

 もちろん野球というスポーツ自体の人気が全体として右肩下がり感があり、巨人の人気も随分前から長期低落傾向にはありますが、その中で高校野球だけは特別かと思っていたのですが、意外とそうでもなかったようです。

 お盆と高校野球と同じような関係にあるのが、年末と紅白歌合戦。盆暮れの休みとセットになる日本のドメスティックな一大イベント。ところがこの紅白も昭和の頃を思うと視聴率も下がってしまい、スペシャル感がなくなってきました。

 高校野球と紅白歌合戦を支えているファン層というのは、かなり重なっているような気がします。少なくともメンタリティ的には同種の人たちでしょう。お父さんが高校野球でお母さんが紅白だとしても、それぞれに相手の趣味に付き合って見ているような。

 そんな「昭和な人」たちが少なくなってきているのだと思います。僕たち昭和30年代生まれというのは、高校野球や紅白を無批判無条件に受け入れることもできないけれど、かと言って無関係なものとして無視しきれない部分もあります。まあそのために何かをするわけでもなし、黙ってこのまま昭和が消えていくのを見守るだけなんですけどね。