幹事クリタのコーカイ日誌2007

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8月28日 ● 全米オープンテニス開幕。

 テニスの今年最後のグランドスラムである全米オープンがいよいよ開幕です。この大会の目玉はなんといってもフェデラーとナダルの頂上決戦。全仏とウィンブルドンという、それぞれが得意のサーフェスで、お互いに相手を追い詰めながらも勝ち切れなかった2人が、その雌雄を決する戦いです。

 これまでの実績からすれば全米3連覇中のフェデラーが有利だと考えられますが、若いナダルの進化はすさまじいものがありますから、もはや完全に互角と言って良いでしょう。どちらが勝っても不思議はありませんが、もしナダルがフェデラーを打ち破るようなことがあれば、「王者交代」となり、来年以降は1位と2位が入れ替わりナダルをフェデラーが追うようになるかも知れません。その転換点となるかどうか、まさに歴史的な一戦です。

 2強を追うのは地元アメリカ期待のロディックやブレークですが、残念ながらこの2人では2強に勝てるような気がしません。むしろ若手成長株のジョコビッチやギャスケ、マレーらに期待です。2強を崩す可能性があるのは、「のびしろ」がたっぷりとある若手の爆発しか考えられません。

 女子は大混戦です。女王エナンと昨年の覇者シャラポワが2強ですが、全豪とウィンブルドンを制して復活してきたウィリアムズ姉妹も地元だけに気合の入り方が違います。この4人を軸に優勝争いが展開することでしょう。4人が4人とも体調面に不安が残るだけに、誰が最後まで元気にプレーできるかが勝負を分けることになりそうです。

 この4人を追うのはモーレスモ、イワノビッチ、ヤンコビッチ、ヴァイディソバあたりでしょうか。新旧入り乱れての大混戦ですから、どんな新星が登場するかわかりません。そろそろセルビア勢がビッグタイトルを取っても良い頃かも。

 日本勢はシングルスではあまり期待できません。森上は3回戦でシャラポワ、杉山も3回戦でエナンに当たりますし、中村も初戦でイワノビッチと対戦する厳しいドローになりました。ただダブルスでは杉山とスレボトニックに優勝の期待がかかります。全仏とウィンブルドンではどちらも準優勝に終わりましたが、ペアの熟成が進むにつれて成績上がってきました。今回は第3シードですが、上位シードのペアにも決して見劣りはしていません。杉山も32才。残るチャンスは少ないですから、ぜひともここはタイトルを取って欲しいものです。