幹事クリタのコーカイ日誌2024

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4月10日 ● 年収別のSNS利用状況。

 「世代別のSNS利用状況」(リンクアンドパートナーズ調べ)によると、年収によって利用しているSNSが違うという調査結果が出たそうです(こちら)。「Instagram」は年収「200〜500万円未満」の層での使用率が70.8%と高くなっていて、「Facebook」では「900万円以上」の層では33.3%と最多。一方で「TikTok」は年収500万円未満では利用率が約3割程度ありますが、年収500万円以上の層での利用率は2割程度となっているそうです。

 これをもって「SNS利用傾向は年収レンジによって大きく異なる可能性があり、特定のSNSが特定の収入層に人気があることが示唆されます」とコメントしていると記事には書かれていますが、これは年収によって人気に差があるというよりも、世代によって違うだけなのではないかと考えるのが素直ではないでしょうか?若い世代がよく利用しているTikTok、年配層が多いFacebookというのが一般的な感覚でしょう。世代ごとの平均年収に差があるだけのことです。年収200万円の50代がTikTok好きで、年収1000万円の20代がFacebook好きだろうと言う結論は無理があります。

 SNSは「繋がる」ためのツールですから、同じ世代が利用しているサービスを多く利用するのが自然な流れ。若者と中高年が住み分けしていると考える方が普通です。中には起業してバリバリ稼いでいる20代が、同じような起業家の上の世代と繋がるためにFacebookを利用することもあるかも知れませんが、それはかなり少数でしょうし、逆に僕のように定年後再雇用で大幅に年収がダウンした60代が年収300万円の層がたくさんいるだろうからとTikTokを見るわけもありません。

 ではなぜこのように年収別でSNSの利用状況が違うという結論が無理矢理導き出されているかと言うと、その方が商売になりやすいからです。マーケティングの資料として世代別よりも年収別の方がニーズが高いでしょうし、記事としても目を惹きやすいからです。本来なら同じ20代なら20代、50代なら50代の中で年収別に利用しているサービスを分析しないと意味がありません。データとしては取れているはずなので、もしかしたらマーケティング会社ではそうした分析もしているのかも知れませんが、それをネット記事にする段階で使いやすいように切り取られたのだとしたら、やはりネット記事にロクなものがないという話になりますが、果たしてどうなんでしょう。



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